神奈川県県北地域の中核病院として知られる相模原協同病院は、県内のJA関連団体の助成により、2004年7月に高精度放射線治療センターを開設。ライナック(リニアック)と呼ばれる放射線治療装置を2台保有し、人口約70万人の相模原地区における、がん医療の水準向上に貢献してきた。2006年8月には地域がん診療連携拠点病院として承認されている。
すでに3年半が経過しましたが、高精度放射線治療センターを開設された理由は何でしょうか。
高野 特にがん医療においては、診断から治療まで、地域で完結できる体制を確立しなければならない。それが中核病院としての使命であり、その実現のためには放射線治療を充実させる必要があると考えていました。そうした中、がん病巣にピンポイントで放射線を照射するライナックを導入することができ、高精度放射線治療センターを開設する運びとなったわけです。
がん治療には、外科手術や化学療法など、さまざまな治療法があります。そこに有効な選択肢の一つとして高精度放射線治療が加わることによって、患者さんに提供できる治療の幅は大きく広がりました。これまで手術が適応となっていたような症例も、外来通院の放射線治療で済ませられるなど、患者さんに優しい治療が実現されています。
ライナックとは、具体的にどのような装置でしょうか。独自の工夫で運用されているようですが。
福原 ライナックとは、直線加速器という意味で、治療用X線を照射する装置です。当院では2台の高性能ライナックを保有しており、汎用型ライナックは一般放射線治療に、Cアームライナックは定位放射線照射や精度の高い治療に使用しています。いずれも動体追跡装置を併設していて、事前に体内に金属マーカーを挿入すれば、X線透視装置でマーカーの移動を3次元的に観察し、照射中に呼吸性移動のある病巣もきわめて正確に照射することができます。
Cアームライナックでは、同室に自走式CTを設置することで、治療直前にCT撮影で病巣の移動量を確認し、その場で照射位置を補正することを可能にしています。同室CTを利用した厳密な位置決めは、侵襲性が低く非常に有用ですが、世界でも少数の施設でしか実施されていません。
また、歳差原体照射といいますが、Cアームライナックの照射範囲と角度を制御し、腫瘍の形にそって放射線の形を調節した治療が可能です。この照射技術は当院でこそ実施可能です。頭部はもちろん、肺がん、肝がんや前立腺がんなどの体幹部の病巣にこれを応用しています。当院では、こうした工夫やその他の独自の工夫により、特に正確な放射線治療を実施しています。
【文/浜田 祥弘】
JA神奈川県厚生連 相模原協同病院
病床数:437床 地域医療支援病院、災害拠点病院ほか
〒229-1188
神奈川県相模原市橋本2-8-18
TEL.042-772-4291 http://www.sagamiharahp.com/
【受付時間】 8:00~11:30 (整形外科・耳鼻咽喉科は11:00まで)
【診療時間】 9:00~ 【休診日】日・祝・第3土
【診療科】 内科、循環器科、脳神経外科、消化器科、呼吸器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、呼吸器外科、心臓血管外科、泌尿器科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、放射線科、歯科口腔外科






全国病院・医院選び RSS