乳がん治療は日々進歩しており、早期発見・早期治療をすれば、治癒の望める疾患となっている。しかし乳がんによる死亡者数は依然として増加している。乳がんの早期発見のためには、最も有効な検査の一つであるマンモグラフィ検診の受診が欠かせない。
乳がんはできるだけ早く発見することが重要
厚生労働省が視触診などによる乳がん検診の指針に、乳房をX線で調べるマンモグラフィ検査の併用を加えたのは2000年。市町村の実施する乳がん検診は、2004年から40歳以上の女性を対象に、2年に1度のマンモグラフィ中心の検診体制に切り換えられ、今日に至っている。
マンモグラフィ検査が重視されるのは、視触診で発見しにくい早期の乳がんの発見が可能とされているからだ。マンモグラフィで見つかる乳がんの7割以上が、乳房温存療法の可能なステージI期とII期の早期がんであるとの報告もある。欧米では40~50代の女性の70%以上が2~3年に1度、マンモグラフィ検査を受けた結果、乳がんの患者が増えたにもかかわらず、それによる死亡者数は減少したとする研究も明らかにされた。
マンモグラフィ検査は乳房を片方ずつ透明なプラスチックの板で挟み、圧迫してからX線で撮影する。圧迫するのは乳房内部を鮮明に映し出すためだが、放射線の被曝を減らすことにも役立つ。左右それぞれの乳房に対して、上方と斜め上の2方向から1枚ずつ、合計4枚撮影するのが一般的だ。
マンモグラフィ検診の積極的な受診を
乳がんは大腸がんや胃がんと並び、女性にもっとも多いがんの一つ。1年間に約3万5000人が新たに乳がんと診断され、毎年約1万人が亡くなっている。食生活の欧米化などで、当面増加傾向は変わらないと推測されている。
乳がんの特徴は他のがんと異なり、好発年齢が40代と比較的若い年代であること。30代から増え始め、40代後半がピークとなる。50代から減少し、その後はほぼフラットな状態で落ち着く。
厚生労働省によると、2005年度の全国の乳がん検診状況は、対象者2272万5531人に対して、受診者は約10%(226万7189人)に過ぎず、日本の乳がん検診受診率の低さが問題となっている。若いうちから積極的にマンモグラフィ検診を受診し、乳がんの早期発見に努めることが重要である。
【文/松沢 実】











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