
前回、皆さんご自身のAttention(注意)、Interest(関心)を知ることについての大切さについて、「プライバシー」という観点から特に音について一戸建ての魅力について考えてみました。前回の終わりに、「視覚」という観点でも考えてみてくださいと、お話をさせていただきましたが、考えて見られましたか?
今回は住環境という観点から、皆さんご自身のAttention(注意)、Interest(関心)を知ることのヒントを見ていきたいと思います。ただ、住環境と一口にいっても色々な要素を含んでいます。まず住環境を、大きく内部環境と外部環境に分けて考えてみましょう。
ここでいう、内部環境とは間取りや使用設備等を指します。つまり、マイホーム内部の生活動線や生活利便性、住環境のことを指していると考えてみてください。また、外部環境とは、マイホームを取り巻く周辺環境すべてのことを指します。今回見ていきたいと考えているのは、ズバリ外部環境について。
外部環境の大切さについては、きっと皆さんよくご存じのことと思います。しかし、外部環境について調べるといっても、何を基準として、何処まで調べればいいのかよく分からない方も少なくないのではないでしょうか。その点、すぐに目にしてチェックのできるマイホームの設備仕様や間取り、などの内部環境にまず目がいってしまう…なんてことはありませんか?
実際に、私が住宅の販売に携わっていたころにも「環境はいいけど、間取りが…」とか「環境はいいけど○○が付いていないのね…」なんてお客様の言葉を耳にすることもよくありました。
しかし、よく考えてみてください。確かに、間取りを変更したり、設備を交換したりするにも費用はかかりますが、内部環境は取り換えが効くものであるということ!一方、外部環境はいくら周りの環境が気に食わないといったところで、極端な話、マイホームの前の道路を廃止したり、隣の建物を壊したり、家の隣に生活利便施設を引っ越しさせてくるなんてこと、まずできません。つまり費用をかけても取り換えが効かないのが外部環境なんです。
特に一戸建ては、外部環境に左右されやすい住宅の形であるからこそ、以下のチェックポイントからみえてくる皆さんご自身のAttention(注意)、Interest(関心)についてよく考えてみてほしいのです。
どんな建物を建てられる場所なのか
まず、周りにどんな建物を建てられる場所なのかについて考えてみるとよいでしょう。皆さんがマイホームを持ちたいと思っているエリアは、どんな建物を建てることができるエリアなのでしょうか?
休日などに、そのエリアを歩いて見て回るだけでも、どんな建物が建っているエリアなのか目にすることができますよね。もっと、詳しく調べたいという場合は、そのエリアの市区町村役場等に問い合わせれば、都市計画法に定めるどの区域に該当するのかを教えてもらえますし、また市区町村役場等に直接出向けば「都市計画図」を入手することも可能です。
一般的に目にする建売住宅は、市街化区域(既に市街地を形成している区域および概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域)にあることが多いと思いますが、市街化区域内には用途地域という12種類の区分けがあり、その区分けは大きく「住居系」「商業系」「工業系」に分けられます。住宅を建ててもよいエリアは、その区分けの中の「工業専用地域」以外とされているため、市街化区域内では基本的にどこに住宅を建ててもよいとされますが、それぞれの区域により、住宅以外に建ててもよい建物の制限が異なります。中でも一番規制が厳しいのは、「第一種低層住居専用地域」になりますが、住宅以外に建ててもよいとされるのは、主に教育施設や図書館等の公共施設とされているため静かな住環境が望める一方で、生活利便性は「商業系」「工業系」のエリアに比べて低い場合もあります。まずは、皆さんの住宅の近隣に、「こんな建物が建ったらいやだ」という観点から、まずスタートしてみると考えやすいと思います。
規模はどうか
大規模(数十個単位)な一戸建てのプロジェクトを新聞の折り込み広告や住宅情報誌で目にすることがあります。このような大規模プロジェクトにおいては、単なる区画割りというだけでなく街並みについても設計されているという点では将来にわたって、外部環境が大きく変わるということは考えにくいといえるでしょう。また、既存の住宅街に、数戸まとまって住宅が販売されている風景も目にされたことがあると思いますが、既に街並みが出来上がっているので実際に目にして、その街並みについての皆さんご自身のAttention(注意)、Interest(関心)がどうなのかを考えやすいでしょう。どちらの場合においても、隣家との距離や窓の干渉などにも注意をされておくのも大切なことです。
教育環境はどうか
お子様がいらっしゃる家庭、また今後お子様のご予定がある場合、通わせようと考えている学校が公立か私立かにもよりますが、マイホームを購入しようと思っているエリアの学校の様子についてもインターネットなどの口コミサイトなどで情報を収集しておかれるとよいでしょう。学校そのものだけではなく、通学路に危険な場所がないか、などは実際に朝、昼、夜と時間帯を変えて、実際に歩いてみなければ、わからないこともあります。
生活利便施設はどうか
生活利便施設とは、スーパーなどのお店や市町村役場、公園、図書館などの公共施設のことですが、皆さんの生活スタイルを考えてみて、何が近隣にないと不便なのかを考えてみられるとよいでしょう。週末に車で食料品等のまとめ買いをしたり、ご夫婦共働きで駅前のスーパーなどに立ち寄って帰ったり、という場合であれば近隣にスーパーがなくても不便を感じることは少ないと考えられる等、生活利便施設の必要度合いは人それぞれです。まずは、生活利便施設の優先順位を考えてみることから始めてみましょう。
まだまだ、外部環境を考える要素はいっぱいありますが、大切なのは「一戸建て」という既存イメージだけに振り回されず、皆さんご自身がマイホームに何を求めるのか!ということ。マンションに比較して、修繕や建て替えの自由度が高い一戸建てだからこそ、その外部環境について、皆さんご自身のAttention(注意)、Interest(関心)を考えるヒントにしていただければと思います。
いとう みき