野村證券

企画 制作 朝日新聞社デジタルメディア本部

いままでも、これからも。

Episode 2:足跡

Episode2 足跡

ピンポーン♪
インターホンのチャイムが鳴った。
「は〜い。あら、いらっしゃい」妻の明るい声が家の中に響いた。
私の退職祝いに、息子・映太の家族が来てくれた。
「親父、退職おめでとう」
リビングに入ってきた映太の腕の中には孫が抱きかかえられている。
「よく来たな」
映太が孫を下ろすと、孫はヨチヨチ歩きで「じぃじ、じぃじ」と言いながら抱きついてきた。
私もおじいちゃんかぁ…。

私は会社の3つ後輩だった妻と結婚し、毎日幸せな日々を送っていた。
結婚を機に寿退社して専業主婦となった妻は、家事を楽しそうにこなし、私のために尽くしてくれた。
私は妻が朝ご飯を用意するリズミカルな包丁の音と味噌汁の香りで目を覚まし、愛妻弁当を持って会社へ行き、夜一緒に晩ご飯を食べながら、いろいろな話をする。会社の話やモントリオールオリンピックの話、鹿児島で生まれた5つ子の話など、決して話し上手とはいえない私の話をいつも笑顔で聞いてくれた。
休日は映画を観に行ったり、買い物をしたり(※1)。一緒に出かけて同じ場所に帰ってくるという当たり前のことに幸せを感じた。

結婚して4つの季節が一巡したある夜のこと、テレビの歌番組で山口百恵を見ていた私の横に妻が来て言った。
「ちょっと話があるの」
「なんだよ、あらたまって」と私。
「実は、できたみたいなの…」恥ずかしそうに妻が言う。
「できた? できたって何が?」
「ニブいんだから、もう。赤ちゃんよ、赤ちゃん」
「エッ!? 本当? やったー!」
私も妻も子供が好きで、結婚したときから子供が欲しくてたまらなかった。
「すごい、すごい。男の子かな、女の子かな。このさいどっちでもいいや」
私たちは手を取り合って喜んだ。
それから少しずつ妻のお腹は目立ちはじめ、臨月の頃にはまるで北の湖のお腹のようだった。私はふくらんだお腹に毎日話しかけ、妻はお腹の中の赤ちゃんが蹴るたびに喜んだ。

結婚して2年後、世の中がインベーダーゲームに侵略されたかと思うくらい流行っているころ、私たちは親になった。妻は元気な男の子を産み(※2)、映太と名付けた。私と妻が仲良くなるきっかけとなった映画にちなんだことは言うまでもない。
生まれたばかりの映太は、タイマーがセットされているかのように3時間おきに泣いた。天使と悪魔が同居しているような生き物で、欲望のままに自分の主張ばかりし、日本語は通じない。それでも、スヤスヤ眠っている寝顔や笑顔はあまりに愛おしく、無条件ですべてを許してしまう。
結婚の時にも感じたことだが、こうした人生の節目には思いの外お金がかかる。入退院費や内祝い、洋服やベビーベッド、ベビーカーなど、お札に羽が生えたようにお金が出て行く。妻が財布からお金を出すたびに、私は心細くなってゆくような気がした。
そんな私の不安をよそに、私と妻の双方の両親は孫の誕生に大喜びした。特に、近くに住む妻の両親からは「連れておいで」という電話が頻繁にあり、毎週末妻の実家へ行くのが日課になった。

いつものように映太を連れて行ったある日、義父に言われた。
「ところで、浩一郎君、マイホーム(※3)を持つことはまだ考えてないかな。子供が産まれて部屋も手狭になってきただろう。いまはまだいいかもしれないが、子供はすぐに大きくなるものだよ」
「マイホームですか…」

そのとき私たちが住んでいたのは、1LDKの賃貸マンション。もともと広くない部屋に、いまは映太のベビーベッドやタンスが増え、空いているスペースはほとんどない。たしかに、なんとかしなければいけないとは思っていたが、マイホーム購入は選択肢になかった。
「お義父さんにマイホームは考えてないのかって言われたよ」
その日の夜、妻に相談した。
「そう。問題は、頭金よね。まだ、ちょっと貯金が足りないわね…」
「貯金?まだ貯金があるのか?」
「何言っているのよ。あるに決まっているじゃない」
結婚してから、私はお金に関しては、資産運用(もしくは投資)に詳しい妻にすべて任せている。私に結婚資金がなくて、妻の投資信託の世話になったという経緯もある。給料日は給料袋ごと封を切らずに妻に渡し、私は毎月おこづかい制(※4)。まるで小学生のようだが、私にとってはそのほうが楽で、足りなくなった月は追加してもらうというシステムだ。
「毎月、普通預金の他に投資信託も買っているのよ。国債(※5)も年2回利息がもらえるから、インターバルを考えて、2種類買っているわ。それと来年あたりから中期国債ファンドという投資信託が売り出されるから、それも有利だと思うの」
映太の出産にまつわる出費で、我が家の貯蓄など吹き飛んだと思っていた。決して高給取りとは言えない私の月給で、妻がこんなにも上手にやりくりしていたとは・・・
「なるほど。俺も勉強してみよう」
明日さっそく本屋さんへ行って、投資関係の本を買ってこようか。少額からでも少しずつ(※6)自分でも投資をはじめてみようと、私は心の中で考えた。
「お父さんには、いまの私たちの貯蓄と投資プラン、将来設計の話をして、マイホーム購入の相談をしてみようかしら」
「そうだね。お義父さんにもいろいろアドバイスしてもらいたいし」
「目に入れても痛くないほど可愛い孫のためでもあるし、おじいちゃんとして協力してくれるはずよ」
「でもさ、なんで孫って可愛いのかな」私は話を変えてみた。
「それは孫をもってみないとわからないけど、責任がないからじゃないかしら。自分の子供は大人になっちゃったから、可愛いという年ではないし」
「俺たちもいつかおじいちゃん、おばあちゃんになるのかな」

次の休日、妻の実家へ行き、義父とマイホームの相談をした。長い話し合いの末、足りない頭金は義父に借りることにして、思い切ってマイホームを購入することにした。
一戸建てに住みたいという妻を説き伏せ、郊外に手ごろなマンションを見つけて購入した。ローン(※7)期間は30年。30年後、私は60歳を越える。
はたして、完済できるのだろうか…。

To be continued...
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ライフプランと資産運用を考える

【 1. 休日は映画を観に行ったり、買い物をしたり 】

娯楽費は月平均3.1万円

平成18年度の家計調査によると、月平均の生活費32万円のうち、教養や娯楽に使うお金は1世帯あたり月平均3.1万円。この数字は昭和45年の1.3倍になっています。推移を見ると、平成5年までは上昇傾向にありましたが、金融システムに不安が生じた平成9年頃から減少傾向となりました。 (総務省『平成18年度家計調査』より)

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【 2. 元気な男の子を産み 】

出産費用は平均55万円

出産に関わる出費には色々ありますが、費目ごとの平均を見ると、分娩費28万円、入院費8万円、検診費14万、その他5万円となっており、合計55万円の出費となります。※うち、分娩費は返却を受けることができます。(総務省『平成13年家計調査』、金融広報中央委員会『平成14年家計の金融資産に関する世論調査』より)

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【 3.マイホーム 】

住宅取得の平均金額

住宅の平均購入金額は、新築住宅2520.9万円、マンション3245.2万円、建売住宅3589.7万円となっています。頭金はそれぞれ834.6万円、881.9万円、1069.9万円。購入金額のおよそ3割を頭金として準備していることが多いようです。(金融広報中央委員会『平成15年家計の金融資産に関する世論調査』より)

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【 4. おこづかい制 】

全国平均では年間13.6万円

世帯主のこづかいの平均は年間で136,074円となっています。月に換算すると11,395円。※但し「交際費/年間195,012円」や「つきあい費/年間7,998円」と言った項目が別計上されています。(総務省『平成18年家計調査』より)

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【 5. 国債 】

国債とは?

国が発行する債券。社会資本の拡充や歳入不足の填補などをおこなうために発行します。国債は、自国の金利情勢に合わせて利率が決まるので、日本以外の諸外国は、低金利が続いていた日本と比べると、国債の利回りは高くなっています。利回りが高くても発行国の信用力が低い場合もあるので、投資をする際はカントリーリスクを確認しなくてはいけません。 現在では、個人の投資家向けに発行される国債などもあり、より身近なものになってきました。(野村證券ホームページへ)

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【 6. 少額からでも少しずつ 】

少額からでも投資できます

毎月、積立てできる商品や、少額でもはじめられる株式投資など、野村證券ではお客さまのニーズにお応えできるよう、いろいろな商品をご用意しています。 (野村證券ホームページへ)

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【 7. ローン 】

住宅ローン返済額は
月平均108,167円

サラリーマン世帯に占める住宅ローン返済世帯の割合は30%以上。3世帯に1世帯が住宅ローンを抱えていることになります。また、月平均の住宅ローン返済額は、108,167円(年間約130万円)で、家計の大きな負担になっていることがわかります。 (総務省『平成14年家計調査』より)

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