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コラム「今さら聞けないケータイの話」

海外でケータイを使うときに気をつけること

2007年07月26日

法林 岳之

 日本で利用しているケータイを海外で使うことができる「国際ローミング」は、海外旅行などで出かけるときに非常に便利なサービスです。前回は国際ローミングの基本的な概要を紹介しましたが、今回は海外でケータイを使うときに気をつけたいことについて解説しましょう。

写真国際ローミングの注意事項は各社の公式サイトでも公開されている。国や地域別の料金や利用できるサービス内容なども参照できる。
写真USIMカードの暗証番号「PINコード」を設定しておくと、電源投入時に暗証番号の入力が必要になる。海外利用時には必ず設定しておきたい。

 日本で契約したケータイを海外で利用するとき、もっとも注意したいのは、やはり、料金でしょう。通常、国内でケータイを利用しているときは、基本的に発信した側が通話料を負担します。しかし、国際ローミングでは日本で利用中のケータイの契約(電話番号)を海外に持ち出して利用するため、いつも日本で利用しているときにかかってくる着信を海外(渡航先)に転送してもらう必要があります。そのため、海外に居るときに電話がかかってくると、着信を受けた側に「国際転送料」がかかります。たとえば、私がNTTドコモのFOMAを使い、ドイツに出かけたとしましょう。日本に居る人が私宛に電話をかけると、発信者側は国内宛の通話料しかかかりませんが、私は日本で契約したケータイの呼び出しをドイツで受けることになるため、1分あたり110円の国際転送料を負担しなければなりません。逆に、ドイツに滞在中の私が日本へ電話をかけると、1分あたり180円の国際通話料がかかります。日本で呼び出された側の人は、国際電話の呼び出しを受けているだけなので、国際通話料だけでなく、国内分の通話料もかかりません。

 国や地域によっては、国際転送料とは別に、着信料がかかるケースもあります。たとえば、私が同じFOMAを持ち、アメリカで国際ローミングを利用したとします。アメリカに滞在中の私が音声通話で呼び出されると、1分50円の国際転送料がかかりますが、これとは別に、1分125円の着信料も課金されます。つまり、合計1分あたり175円の料金を負担しなければならないわけです。

 また、通話以外では、国や地域によって、テレビ電話やSMS(ショートメッセージサービス)、コンテンツ閲覧なども利用できることがあります。テレビ電話は音声通話と同じように、国際転送料や着信料がかかります。コンテンツ閲覧はパケット通信料がかかりますが、日本で利用しているときと少し単価が異なるうえ、パケット通信料の割引サービスや定額制も適用されません。SMSについては、海外から発信するときに1通あたり100円が請求されますが、海外で受けたSMSの着信には料金がかかりません。

 料金面でもうひとつ注意が必要なのは、国内で利用しているときの割引サービスなどが適用されない点です。現在、各携帯電話事業者は家族間の通話やメールを割り引いたり、パケット通信料の割引サービスや定額制サービスを提供していますが、これらはいずれも国内での利用が前提条件になっています。そのため、海外で利用した分については、割引サービスや定額制が適用されない料金が請求されます。日本に居るときと同じ感覚で使ってしまうと、帰国後に請求書を見て驚くことになるので、十分に注意してください。ちなみに、NTTドコモでは各料金プランに含まれる無料通話分の料金を海外利用分に適用できるようにしています。

 最後に、注意したいのがUSIMカードの扱いです。USIMカードは契約情報などが記録されたICカードですが、海外でケータイをなくしてしまうと、USIMカードが抜き取られ、海外のケータイに挿して、利用されてしまう可能性があります。日本で契約したケータイのUSIMカードを海外で利用するときは、PINコードと呼ばれるUSIMカード用の暗証番号を設定しておき、盗難にあっても勝手に第三者に利用されないようにしましょう。

プロフィール

法林岳之(ほうりん・たかゆき)
ITジャーナリスト。パソコンや携帯電話など、幅広いデジタル製品の試用レポートや解説記事を執筆。携帯電話関連では業界No.1サイト「ケータイ Watch」にも連載中。「できるWindows Vista」「できる入門 今日からはじめるパソコン Windows Vista 対応」(インプレス刊)など著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。

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