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コラム「藤本健のオーディオステーション」

音質にこだわり ケンウッドのデジタルオーディオ

2008年02月22日

 デジタルオーディオは音楽を楽しむものだけに、音質にこだわると高音質な製品が欲しくなります。各社とも最近、高音質化技術を盛り込んでおり、デジタルオーディオのれい明期に比べれば確実に音質は向上しています。その中でも、音質に非常に強いこだわりを見せているケンウッドのデジタルオーディオ「MediaKeg」シリーズを紹介しましょう。

写真(1)音質マイスターが高音質のために設計・チューニングしたケンウッドのデジタルオーディオ「HD60GD9」
写真(2)音質劣化の原因となる振動を抑えるために素材とデザインにこだわった「fホール・グランド・シャーシ」
写真(3)金メッキ・fホール・グランド・シャーシを採用、更に高音質を狙う直販限定モデル「HD60GD9EC」

 同シリーズはコンパクトなメモリータイプ、大容量のハードディスクタイプ、各々いくつかの製品があります。なかでも、もっとも音質にこだわったフラッグシップモデルが60GBハードディスクを搭載する「HD60GD9」です(1)。ケンウッドの音質に関する最高責任者「音質マイスター」が、高音質を実現するために設計や部品選びなど、細部までこだわった「音質マイスターエディション」と呼ばれる製品。ケンウッド独自の高音質技術が盛り込まれています。

 対応している音楽ファイル形式はMP3とWMA、AACで、音質劣化がない可逆圧縮方式のKenwood Losslessを使うこともできます。パソコンからのファイル転送は、付属の専用ソフト「Kenwood Media Application」、また「Windows Media Player」も使えます。MP3やAACといったファイルの特性上、圧縮時に失われてしまう高音域成分を補完し、原音に近い自然で広がりのある音楽再生を可能とした帯域補完技術「Supreme EX」。「Supreme」とは、他のMediaKegシリーズにも搭載されているケンウッドの独自技術ですが、HD60GD9の「SupremeEX」はさらに進化し、より原音に近い音を再現しています。

 次はアンプ。音声信号をデジタルオーディオ内で増幅し、ヘッドフォンに出力するための機能。デジタルオーディオとしては珍しく、デジタルアンプのプリ部とパワー部を独立させた設計。さらに安定した電源供給を実現するため、パワーアンプにロジック系専用電源を追加しています。ノイズを抑え、高音質にするためのこだわりです。

 そして製品を見ただけではわかりませんが、内側のシャーシもこだわりの産物(2)。素材は軽量で剛性の高い非磁性ステンレス合金製、不要な振動を抑えるために独自の形状でデザインされた「fホール・グランド・シャーシ」を使用しています。ハードディスクの固定も、振動を抑えるためにポリカーボーネイトと特殊ゲルを使っています。

 HD60GD9は、ノイズ低減や音質劣化を抑えるため、電源周りやシャーシにこだわったの設計を感じます。実はこの考え方、本格的なオーディオ機器と共通するもの。オーディオを趣味としている人なら、思わずニヤリとしてしまいそうな製品です。

 ケンウッドの直販サイト「Kenwood ec direct」では、HD60GD9をベースとして、さらにこだわった限定モデル「HD60GD9EC」が販売されています(3)。さらに高音質を狙った製品で、fホール・グランド・シャーシに金メッキを施し、シャーシと回路基盤をより強固に安定して接続。ヘッドフォンもあえて付属せず、購入者がこだわりのヘッドフォンを組み合わせるようになっています。

 音質にこだわる人にとって、見逃せないデジタルオーディオの一品。気になる方は、ぜひ店頭で手に取り、試聴してみてください。

プロフィール

藤本健(ふじもと・けん)
ライター兼エディター。デジタルオーディオ機器およびDTM関連を中心に雑誌やWebサイトで試用レポートや解説記事などを執筆。「AV Watch」で藤本健の「Digital Audio Laboratory」の連載、「All About」で「DTM・デジタルレコーディング」のガイドを担当。「サウンド圧縮テクニカルガイド 」(BNN新社)、「コンプリートDTMガイド・ブック」(リットーミュージック)など著書も多数ある。

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