2008年5月1日
相手の声がはっきり聞こえる「スーパーはっきりボイス」を搭載した「らくらくホン プレミアム」
「SH705i II」は2つのマイクと専用LSIで3つの効果を実現する「トリプルくっきりトーク」を搭載する
ワンセグやおサイフケータイなど、次々と新しいサービスや機能が搭載され、ますます高機能化が進むケータイですが、最近ではケータイ本来の機能である「通話」にこだわったモデルも登場しています。今回は聞こえやすさや伝えやすさなど、音声通話にこだわったオトナ向けのケータイについて、紹介しましょう。
ケータイはいろいろな機能が搭載され、さまざまな用途に活用できるようになりましたが、その一方で中高年のユーザーを中心に「多機能すぎて、使いこなせない」という声をよく耳にすることがあります。こうした声に応えるべく、各携帯電話会社では搭載する機能を絞り込み、使いやすさに配慮した中高年向けやシニア向けと呼ばれるモデルを販売しています。シニア向けのケータイでは、操作をわかりやすくするため、ワンタッチで通話ができるボタンを装備したり、ボタンサイズを大きくしたりするなどの工夫に加え、画面表示を見やすくするため、表示する文字サイズ大きくしたり、機能などを表す用語に平易なものが使われるようになっています。
こうした使いやすさや見やすさに配慮した工夫は、シニアユーザーにとって、うれしいものですが、これらに加え、ケータイの基本機能である「通話」の品質を良くするための工夫を施したモデルも登場してきました。
現在、国内で広く使われている「3G」と呼ばれるケータイは、従来の「PDC」と呼ばれる方式を採用した第二世代のケータイに比べ、通話時の音質は全般に良くなっていると言われています。ただ、街の雑踏など、周囲が騒がしい場所では、相手からの声が聞こえにくかったり、周囲の雑音を拾ってしまい、相手にこちらの声が伝わりにくかったりといったことが起きてしまいます。
そこで、相手の声を聞こえやすく、こちらの声を伝わりやすくするための機能を搭載しているのです。機種によって、少しずつ技術の内容は異なりますが、たとえば、NTTドコモの富士通製端末「らくらくホン プレミアム」では、本体に複数のマイクを搭載し、周囲の騒音レベルが騒がしければ、相手の声を自動的に強調し、相手の声が小さいときは自動的に音量を大きくする「スーパーはっきりボイス」という機能が搭載されています。同じくNTTドコモのシャープ製端末「SH705i II」では、二つのマイクに加え、専用LSIを搭載することにより、ノイズを低減するノイズリダクション機能、人の声を抽出・強調するエンハンス機能、自分の声と相手の声が混じるエコーを抑えるエコーキャンセル機能という三つの効果を実現した「トリプルくっきりトーク」という機能が搭載されています。両機種にはこの他にも相手の声の速度を遅くして、会話の内容を聞き取りやすくする「ゆっくりボイス」や「スロートーク」という機能も搭載されています。ともに、「通話にこだわったケータイ」と言えるでしょう。
中高年向けやシニア向けのケータイというと、どうも画面の大きさやメニューのわかりやすさばかりが注目されがちですが、実は通話の聞こえやすさや伝わりやすさにもさまざまな工夫が施されています。特に、音声通話を聞こえやすくする機能は、シニアユーザーだけでなく、一般の多くのユーザーにとってもメリットがあるため、NTTドコモではらくらくホンシリーズ以外の機種にも「スーパーはっきりボイス」を搭載する機種をラインアップしています。新しいケータイ選びのチェックポイントとして、音声通話にこだわった機能にも注目してみてはどうでしょうか。

ITジャーナリスト。パソコンや携帯電話など、幅広いデジタル製品の試用レポートや解説記事を執筆。携帯電話関連では業界No.1サイト「ケータイ Watch」にも連載中。「できるWindows Vista」「できる入門 今日からはじめるパソコン Windows Vista 対応」(インプレス刊)など著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。