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てくの生活入門

テレビ録画の新ルール(下)

2008年05月12日

 前回に引き続き、デジタル放送の新しい録画ルール「ダビング10(テン)」を解説します。新しいルールにはまず放送が対応し、それに続いて機器側も対応させる必要があります。従来、新しい機能に対応するには、機器を買い替える必要がありましたが、ダビング10のようなデジタル機器の新機能の多くは放送波やネット経由で対応します。その手順を中心に説明します。(ライター 西田宗千佳)

図※クリックすると、拡大します

■内蔵ソフトの更新で対応

 前回、説明したように、現在のデジタル放送には「コピーワンス」という厳しい録画制限があります。あまりの厳しさに、製品の売れ行きが鈍り、デジタル放送の普及が阻害されるとまで指摘されてきました。

 そこで録画番組から10回ダビングできる「ダビング10」に緩和されることになりました。6月2日午前4時以降に放送される番組から実施される予定ですが、機器の準備や周知が間に合わないという声が上がっていて、延期の可能性もあります。

 ユーザーにとって重要なのは「いつ、どのように録画したものがダビング10になるのか」ということ。デジタル放送を録画したもの全部がダビング10になるわけではありません。

 対象になるのは「ダビング10対応の放送開始後に、対応機器でハードディスク(HDD)へ録画した番組」だけ。放送と機器の両方がダビング10に対応する必要があるのです。

 このうち放送の対応はユーザーにはどうにもなりません。関与できるのは録画機器の方です。機器は、買い替えなければならないとは限りません。最近の家電製品は内蔵ソフトウエアを後から更新することができ、それによって機器の購入後も新しい機能を追加できます。ダビング10も、メーカーはソフトの更新で対応します(ただしワンセグ携帯のようにメモリーカードに録画するものや、DVDレコーダーで光ディスクへ直接録画した場合は対象外です)。

 すべての機器で内蔵ソフトが更新されるわけではありません。具体的な対応は製造元に確認する必要がありますが、一般には、いわゆる「地デジチューナー搭載製品」のうち、06年後半以降に販売されたものが対象になる場合が多いようです。

■コピー制限の問題点残る

 ダビング10対応放送が始まっても、機器の側が対応していなければ、録画は「コピーワンス」のままです。「ダビング10が開始される前に機器をダビング10対応にしておこう」と考えるのは自然ですが、問題があります。

 技術的な制約で、放送開始以前にダビング10対応機器を使うと、正常な録画ができないことから、各メーカーはダビング10放送開始後に更新ソフトを公開することになります。

 パソコン以外の機器の場合、テレビ放送の電波にのせて更新用ソフトが配布されることが多いので、テレビやビデオレコーダーをアンテナにつないでいれば自動的に更新されます。電源をオンにしておく必要はありませんが、コンセントにはつないでおいてください。また、一部の家電やパソコンでは、インターネット経由で更新される場合もあります。どのような形でいつ更新されるかは、メーカーによって異なります。

 このように「ダビング10の放送が開始された後」に「機器が更新され」て、初めてダビング10対応になります。

 ダビング10でダビングしたDVDやブルーレイ・ディスク(BD)などは、従来の「コピーワンス」で録画・ムーブしたディスクと全く同じ。ですから、録画に使う光ディスクも、再生機器も同じものでOK。更新も不要です。

 逆にいえば、ダビング10になっても「10回ダビングできるようになる」以外の部分では、コピーワンスの問題点のほとんどが残っているといえます。

 DVDやBDなどにダビングした場合、そのディスクからバックアップをとることはできません。ディスクを大切にしなければいけないのは変わりないのです。また、コピーワンスやダビング10は日本だけの仕組みなので、海外のパソコンやDVDプレーヤーなどでは、録画番組を見ることができません。

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